駒崎 弘樹 公式ブログ 旧ブログ記事

2012年の「ひとり親支援」を振り返る


この一年を振り返り、フローレンスひとり親支援事業の2012年を総括したいと思います。

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▲2011年サンタ・プロジェクトにご参加の皆さま

(1) 個人寄付会員「サポート隊」460人突破!
2012年1月時点でのサポート隊は、約380名。
10月末日にNHK Eテレ「ハートネットTV」での2夜にわたるフローレンス特集が放映されると、TVをご覧になってご入隊される方が立て続きました。
ご入隊の方々の属性を見ると、30代~40代の男性を中心に、30代前後の方から、子育てを終えられた60代以降の方々にまで、広がりがあります。
フローレンスが取り組む、病児保育など子育てを取り巻く問題が、子育て世代だけでなく、全ての世代に広く問題意識として捉えられてきているということだと感じています。
12/20現在、サポート隊全体で462名になりました。
少額であっても、無理のない範囲で、息の長い支援を。
こういうコンセプトで集まった個人寄付が、今や、ひとり親119世帯の仕事と育児の両立と、122名の子どもを支えています。
サポート隊員の皆さまの、想いとその強さに、改めて感謝を申し上げます。
少しでも多くのひとり親世帯に、支援の手が届くよう、これからもご支援の程、お願い致します。
(2) 西友様による「ひとり親支援」寄付・新プロジェクトのスタート!
今年のひとり親支援事業においての大きな動きとしては、合同会社西友様からご支援をいただいたことで、そして継続したご支援をいただく企業・団体様が増えたことでした。
◎合同会社 西友様のご支援
2月 ひとり親50世帯に2年間の病児保育サポート提供
6月 ひとり親世帯向け支援プロジェクトがスタート
7月 ひとり親世帯への病児保育サポート提供を対象とする店頭募金がスタート
…と、立て続けて大型のご支援をいただきました。
2月末から入会待機中のひとり親世帯50世帯を病児保育サポート枠に招待。2年間、病児保育サポートにより、ひとり親世帯の子育てと仕事の両立を支えることができ、親御さんが安心して働くことができます。
また、7月から全国360店の西友様の店舗にて、お買い物の際に任意の額を寄付できる「レジ募金」がスタートしました。
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▲西友様のレジ募金は、レジ付近に設置された札を提示して買い物の精算時に寄付できます。
さらに、6月からは「ひとり親世帯向け支援プロジェクト」が始まりました。これはひとり親世帯が抱える生活不安について調査し、そこで得られた結果を元に、当事者のニーズに合った支援を立ち上げる、というものです。
もともと西友様は、女性の社会的・経済的自立の支援を社会貢献活動の一つとして位置づけておられたことから、フローレンスのひとり親世帯支援に賛同され、ご支援くださってます。
ひとり親世帯に対して病児保育サポートに加え、より包括的にひとり親世帯のサポートできるよう多大な後援をいただいたことに、心から感謝申し上げます。
(3) 継続したご支援をいただく団体様の増加
今年のもうひとつの特徴は、継続したご支援をいただく企業・団体様が増えたことです。
病児保育サービスの提供期間は最長2年間。
「ひとり親パック」の運営には、この期間を支え続ける継続的なご寄付が必要です。
イベントごとにご寄付をいただく、一定の売上ごとにご寄付をいただく等、力強い支援をいただきました。
この場をお借りして、ご紹介したいと思います。
2012年にご寄付を頂いたのは、以下の法人・団体様でした。
株式会社アイフリーク 様
アデコ株式会社 様
キユーピー株式会社 様
株式会社ジャガー静岡 様
一般財団法人ジャスト・ギビング・ジャパン 様
住商ネットスーパー株式会社 様
合同会社西友 様
特定非営利活動法人チャリティ・プラットフォーム 様
株式会社ネットプライス 様
特定非営利活動法人パブリックリソースセンター 様
ほのぼの運動協議会 様
三菱樹脂株式会社 様
株式会社ユナイテッドアローズ 様
ユナイテッドピープル株式会社 様 (あいうえお順)
また、2012年にフローレンスのひとり親支援を、新しくご寄付の対象としてくださったのは
実在児童の人権擁護基金 様
小杉ママチャリティーバザーの会 様
の2団体。
実在児童の人権擁護基金様は、シェルターや子ども虐待防止センター等の施設への支援を中心に活動されている団体です。フローレンスのひとり親家庭の両立支援に共感いただき、春と冬の2度にわたり大きなご寄付をくださいました。
小杉ママチャリティーバザーの会様は、武蔵小杉周辺にお住まいのお母様方が主催される団体。チャリティバザーでの売上を寄付いただくだけでなく、病児保育サポートの告知活動もご協力いただきました。
(4) 認定NPO法人を取得!
今年一番のビックニュース!
2012年12月7日、フローレンスは、東京都より「認定NPO法人」として認められました。
一重に、これまでご支援くださった皆さま方のお陰です。心より御礼申し上げます。
ありがとうございます。
詳しくはこちら→フローレンスは『認定NPO法人』を取得しました!ご寄付が「税額控除」の対象に!(http://www.florence.or.jp/news/2012/12/post418.php)
(5) ひとり親パック入会基準の改定
ひとり親家庭に病児保育サポートを提供するプラン「ひとり親パック」には、ご入会にあたり、資格審査を設けています。
以前はその審査基準として「年収上限を300万円とすること」「離婚が成立していること」という条件がありました。
これまで、ひとり親の方から入会申込を受け付ける中で、年収額が若干上回る場合や、離婚の不成立等によって支援が受けられないというケースがいくつかありました。
そういった当事者の方からの声や、本年6月からスタートした合同会社西友様の助成による「ひとり親世帯向け支援プロジェクト」の調査によって、基準を見直すきっかけとなりました。
詳しくはこちら→病児保育「ひとり親パック」の入会基準を改定致しました(http://www.florence.or.jp/news/2012/11/post399.php)
来年も、ひとり親支援を通じて、全ての親達が子育てと仕事の両立が可能な社会、そして「子どもの貧困」が過去のものとなった社会の実現に、貢献していきたいと思います。



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当記事はNPO法人フローレンス代表理事 駒崎弘樹の個人的な著述です。
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