駒崎 弘樹 公式ブログ ライフ・子育て

今応援したい、クラウドファンディング・プロジェクト3選!

 最近はクラウドファンディングを利用し、様々な挑戦が生まれています。


 支援したいけど、どこを支援して良いかわからない、という方もいらっしゃるかと思います。


 そんなあなたに、社会事業を見る目だけなら誰にも負けない、社会事業マニアの僕から、おすすめのクラウドファンディングを紹介したいと思います。


(1)児童養護施設の卒業生に下宿を!


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https://faavo.jp/yokohama/project/1840


 僕の友人の横浜の実績あるNPO「さくらんぼ」さんが、虐待や親を亡くしたした子どもたちが入る、児童養護施設を卒業した18歳の子達に、下宿をつくろうとしています。


児童養護施設を卒業すると、子どもたちはいきなり自立を迫られます。実家は頼れないことが多いからです。突然の自炊生活と生活費を稼ぐためのアルバイトで追われ、心身ともに擦り切れていってしまいます。


 そのため、児童養護施設の卒業生の中退率は、全国平均3%の6倍強にもなる、20%となっています。(NPO法人ブリッジフォースマイル実施「全国児童養護施設調査2015社会的自立に向けた支援に関する調査」より)


 中退後は、入学金や授業料が借金となってのしかかり、高卒で働きながら、それを返していく難しい環境が待ち受けています。厳しい環境で生まれ育った子どもたちは、社会人になってからも厳しい生活を生きていくことになるでしょう。


 そこで、「さくらんぼ」は、児童養護施設の卒業生たちがアルバイト漬けにならないで済むような、安価な下宿を提供しようとしています。


安いだけではなく、見守りと温かな人間関係のあるケアが付いた下宿になる予定です。


 給付型奨学金が実現しても、こういう問題は残り続けます。その穴を埋める事業で、成功したら全国に広がっていくべき事業だと思います。


 長年、困窮した人たちに温かな支援をしてきたNPO「さくらんぼ」だからこそ、なせる技です。

ぜひ応援ください。



(2)困窮家庭の子ども達へ、栄養たっぷり減農薬デコポンを届けたい


デコポン.jpg

https://readyfor.jp/projects/11641


 子どもの貧困が進行しています。6人に1人の子ども達が貧困状態にある中、栄養バランスも崩れがちです。

そこで、オーガニックカフェの方々が、NPO法人育て上げネットさんと連携して、困窮家庭の子ども達に、「柑橘の王様」デコポンを送ります


 秀逸なのは、子ども達のもとに届くデコポンと同じ数だけ、寄付者にもお返しでデコポンが届く、という仕組み。


デコポンも食べれて、子ども達も支援できるなんて、いろんな意味で「美味しい」じゃありませんか。


 そんなわけで皆さん、レッツデコポン!!



(3)医療的ケアを必要とする重度心身障がい児の預かり場所を作りたい!


医ケア児ソルウェイズ.JPG

http://actnow.jp/project/solwaya/detail


医療的ケアのある子ども達は、医療の発達とともに増え続けています。昔だったら出産時に亡くなっていた子達が、救われるようになったためです。


 素晴らしいことです。しかし、病院を退院した後は、行き場がありません。保育園にも、幼稚園にも、障害児の通所施設にも受け入れてもらえません。受け入れてもらえたとしても、母子同伴。母親は当然仕事を辞めなくてはなりませんし、24時間365日、介護の負担がのしかかります。


医療的ケアの家庭を支えるインフラは、まだあまりにも脆弱なのです。


 そんな中、医療的ケアのある子どもを育てる母親たち自身が、立ち上がりました。


ないのなら、自分たちでつくってしまえば良い。


 そして、NPO法人を立ち上げ、医ケア児のためのデイサービスを立ち上げようとしています。


 なんと胸を打つことでしょうか。支援を受ける存在から、支援を生み出す存在へ。彼女達には、そうした力が内在していたのです。


 これは、全国で支援のなさに苦しむ障害児家庭にとって、希望となることでしょう。彼女達ができたのだから、自分たちもできるはずだ。そういったモデルケースとなり、変化の波が広がっていくに違いありません。


 当事者達の今はまだか弱き、しかしその芯に無限の強さの宿る一歩を、応援しましょう。



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 いかがでしたでしょうか、皆さん。一つは応援したいプロジェクトが見つかったのではないでしょうか。


 ぜひ良いものは応援してあげてください。世の中は、ダメなものにはダメと言いつつ、良いものは応援しないと、ダメなものはでてこないけど、良いものもでてこないつまらない世界になってしまいます。


 世の不条理にダメ出ししながら、不条理を正そうとする人々には拍手と支援を。そんな風にして、みんなで良い社会を創っていこうじゃないですか。


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