忙しいあなたのための、こ性暴法セミナーの要点まとめ ― 第13回つなっぐ公開講座「みんなで考える 全ての子どもの守られる権利 ~こども性暴力防止法の施行に向けて~」より
法の設計に関わった弁護士と心理学者、現場の弁護士、そして当事者。立場の違う登壇者たちが、制度の良いところも、まだ空いている穴も、隠さずに話す良い場だったので、みなさんにレポートします。
以下、まず忙しい方向けに要点だけ抜き出します。

90秒で分かる、6つの要点
1.この法律はDBSだけではない。
日常的な予防策、疑い事例が起きたときの調査・保護・支援、加害が疑われる職員への対応まで、幅広い取り組みが求められます。ガイドラインや横断指針、解説動画も公表されています。
2.狙いは「あぶり出し」ではなく「近づかせないこと」。
身に覚えのある人が応募そのものをやめる。そのためには、募集時の広報や採用前の説明が重要です。
3.子どもは自分から言えない。だから「申告待ち」では発見できない。
子ども本人が「これは被害だ」と認識して話せるようになるまでに、被害が継続・深刻化していることもあります。大人が変化に気づき、声をかけられる環境づくりが必要です。
4.最大の難所は「調査を事業者が担う」という立て付け。
仲のいい同僚が、子どもと加害を疑われた職員の双方から話を聞き、保護者に対応し、記録を作る。小規模事業者には人的・金銭的に非常に重い負荷がかかります。
5.DBSは「過去」を確認する仕組みであって、「いま起きている疑い」を調査する仕組みではない。
だから、疑いをどう拾い、どう調査し、次の被害を防ぐかという仕組みが不可欠です。
6.心のケアが制度から抜けている。
調査とケアはセットでなければ意味がない、という強い問題提起がありました。
要点1|「DBSだけ」ではない、という前提から

磯谷弁護士(法の有識者会議から関与)が最初に置いたのは、立法の土台となった事実認識でした。
・性犯罪の5年以内の再犯率は13.9%(平成28年・法務省)。検挙者のうち性犯罪前科を有する人は平均9.6%。
・子どもが被害に遭う場に共通する3つの特性は、支配性・継続性・閉鎖性。
支配性とは、先生と生徒のような非対称な力関係。
継続性とは、長い時間の中で信頼や依存関係が積み上がっていくこと。
閉鎖性とは、親や周囲の大人の目が届きにくい環境です。
この3つが、法律の対象業務を切り分ける際の重要な基準になりました。
そして、性善説では対策にならない。
これが予防策の出発点です。
「事件が起こると周りの職員さんも非常に驚くんですよね。まさかうちの施設で、と」(磯谷弁護士)
法が求める日常的な予防策として紹介されたのは、大きく4つ。
① ルールを言葉と文字にする。
完成したルールを上から渡すだけではなく、職員みんなで「何が許され、何が許されないか」を一緒に考える。その作業自体に意味がある。
② 死角をなくす。
単にカメラを置けばよいわけではありません。どこに設置するのか。誰が映像を見るのか。どれくらい保存するのか。そこまで含めて決める必要があります。
③ 研修を行う。
一方通行で知識を聞くだけの研修ではなく、具体的な事例を使い、「このケースならどうするか」を考える形式の方が現場には響く。
④ 相談体制・定期面談・アンケートでアンテナを張る。
事件が起きてから動くのではなく、小さな違和感を拾える仕組みを日常の中につくっておく。
つまりこの法律は、「犯罪歴を確認する法律」ではありません。
そもそも性暴力を起こしにくい組織をどう作るかを問う法律でもあるということです。
要点2|DBSの仕組みと、実務でいま準備すべきこと
日本版DBSは、英国のように本人が無犯罪証明書を持つ方式ではありません。
事業者がこども家庭庁に照会し、こども家庭庁が法務省に照会して回答を得る流れです。
本人に証明書を渡さないのは、目的外利用を防ぐため。
たとえば「結婚を認める前に、交際相手に無犯罪証明書を取ってこさせる」といった使われ方を防ぐ。事業者経由にすれば、情報の利用目的にも規制をかけやすい、という考え方です。
実務上のポイントとして紹介されたのは、以下のような内容でした。

そして重要なのが、採用や就業規則の整備を施行後に考えるのでは遅いという点です。
採用時に、「特定の性犯罪の前科がないことを採用条件とする」旨を明示し、本人にも確認しておく。
後に事実と異なる申告が判明した場合、採用時の説明や本人の申告内容が、人事上の判断を行う際の重要な材料になり得ます。
同様に、懲戒処分についても、就業規則上の根拠をあらかじめ整えておくことが重要です。
実際に内定取消や解雇、懲戒処分が可能かどうかは個別事情によって異なります。
だからこそ、事件が起きてから慌てるのではなく、施行前に弁護士や社労士とも相談してルールを整えておく。
これは、いまやっておくべき仕事です。
要点3|子どもは、自分からは言えない
齋藤梓准教授(上智大/施行準備検討会構成員)のパートは、この法律を「手続き」から「子ども」に引き戻すものでした。
まず強調されたのは、
性暴力は、人権の問題である。
ということです。
「1、2歳の子どもは覚えていないから影響はない」という問題ではありません。
人を本人の意思に反して性的な対象として扱うこと自体が許されない。
被害は、トラウマ反応やPTSD、摂食障害、うつ、自傷などのリスクを高めるだけではありません。
自分と他者の境界線や、世界に対する信頼が育っていく、そのプロセスそのものを傷つけます。
周囲から見ると「問題行動」に見えるものが、実は子どもなりのSOSである場合もあります。
そして、子どもが被害を打ち明けられない理由は、私たちが思っている以上に多層的です。
・加害者から脅されている
・「言ったらもう遊んであげないよ」と言われる
・恋愛や親愛の関係だと思わされている
・信じてもらえないと思っている
・自分が被害を受けていると認識できない
・相談の仕方が分からない
・相談したあと何が起きるのか分からない
・自分を責めている
・恥ずかしい
・「自分が話したら、その人の人生を壊してしまう」と感じている
では、実際に話せた子どもは、なぜ話せたのか。
研究から見えてくる契機として紹介されたのは、こんなことでした。
・周囲の人が尋ねたから
「最近遅刻が多いけど、どうかしたの?」
「最近イライラしているけど、何かあった?」
・友達が同じ被害を打ち明けたから
・プライベートパーツについて学び、「これは大人に言うべきことなんだ」と知っていたから
・一度では話せなかったが、繰り返し気にかけてもらえたから
最初は「別に」と答えた子が、2回目には話すことがある。
・この人なら信頼できると思えたから
・相談したあと何が起きるのか、見通しが持てていたから
ここから導かれる大人側の実践は、驚くほど地味です。
普段から信頼関係を築く。
頭ごなしに叱る前に、理由を尋ねる。
子どもは、大人が忙しいときに限って大事な話をしようとすることがあります。そのとき、30秒でも手を止めて顔を見る。
そして——
「大人が普段から被害側を責めるような言動をしていたら、やっぱり話せない」(齋藤准教授)
テレビを見ながら発する一言。
授業中の何気ない発言。
子どもは、大人をよく見ています。
だから「相談窓口を作りました」だけでは足りないのです。
この大人なら話していい。この組織なら助けてくれる。
そう思える日常をつくることが、相談体制の土台になります。
要点4|当事者が語った「話せなかった理由」
第2部に登壇したのは、元ジャニーズJr.で、現在は社会運動家として活動する中村一也氏。
13歳で入所し、15歳のとき、東京ドーム公演初日の翌日に被害に遭った。
50~60人、あるいは100人ほどいた候補が6人に絞られていく過程で、「気に入られれば上に行ける」という構造が出来上がっていたといいます。
被害後は、高校受験を口実に休みを取り、そのままフェードアウトしました。
被害について話せたのは、母親と、ごく限られた友人だけ。
母親は「訴えてあげようか」と言ってくれた。
それでも言えなかった。
そもそも、被害に遭ったこと自体を知られたくなかった。
父親がその事実を知ったのは、本人が週刊誌で告発した記事を通じてでした。
2023年、20代の当事者たちが記者会見を開いている姿を見て、中村氏は考えます。
「黙っている選択肢はあるのかな」と。
若者たちが声を上げているのに、自分が黙っていることが、半ば加害者側に立つように感じられた。
数日間考えた末、告発しました。
児童期の性被害についての時効撤廃運動では、7万5千人の署名を集め、各政党に提出しましたが、実現には至っていません。
警察庁への問いには、「一企業の事案についてはお答えできません」と返されたといいます。
「39歳になって、15歳の時の自分を迎えに行ったみたいな。やっと救えたみたいな。声を上げて後悔は今のところはないです」(中村氏)
そしてパネルディスカッションで、現在の制度をどう評価するかを問われたとき。
事業者自身が調査を行うという立て付けについて、中村氏はこう話しました。
「当時、自分がタイムスリップして子どもとして考えたら、話せないですよね。多分そのことすら表にも出せてないと思います」(中村氏)
この言葉は重い。
相談窓口が「ある」ことと、
子どもがそこに話せることは、まったく別の問題なのです。
要点5|最大の難所。「疑いが出た後」を誰が調査するのか

第3部のパネルディスカッションは、制度の弱点に真正面から入っていきました。
ファシリテーターの飛田氏(つなっぐ代表理事)が最初に示した論点は2つです。
ひとつは、子どもへの性暴力について、
「嫌だと思ったら性暴力です」では足りない
ということ。
大人向けの標語をそのまま子どもに向けると、「自分が嫌だと思うべきことなのかどうか」自体が分からない子どもの被害が抜け落ちてしまいます。
子どもへの言葉は、
「あなたの体を触る人がいたら、まず先生に教えてね」
といった、具体的なものから始めなければならない。
もうひとつは、
発覚のルートが、大人の性被害とは違う
ということです。
大人の被害では、本人からの開示や通報をきっかけに対応が始まるケースが多い。
一方、子どもの場合、自分の身に起きていることを「被害」と認識して自ら説明できるとは限りません。
だから制度は、
「子どもが訴えてきたらどうするか」
ではなく、
「周囲の大人が違和感に気づいたとき、どうするか」
から設計しなければならない。
そして問題になるのが、調査です。
現場の視点
鈴木弁護士から紹介されたのは、学童保育で実際に起きた事例でした。
加害を疑われた職員を、子どもと関わらない部署に配置転換しようとした。
すると、その部署で働く女性職員から、
「同じ場所に出勤するのは耐えられない」
という声が上がり、配置転換すら難しくなった。
つまり「仲のいい同僚だから聞き取りにくい」という以前に、
そもそも誰も、こうした事態に慣れていません。
組織全体が大きく動揺する。
その状態で、普段は別の仕事をしている職員が、
被害を受けた可能性のある子どもに話を聞き、
加害を疑われた同僚にも話を聞き、
保護者に説明し、
記録を残し、
今後の処遇まで考える。
小さな法人にとって、その負荷は極めて重い。
専門家を複数入れれば、費用は一気に膨らむ。
職員が抜ければ、人員配置や経営にも影響する。
現場からは、
「今の待遇で、そんな重たいことまでやらされたら辞めるかもしれない」
という声も出ているといいます。
そして、この負荷が招きかねない最悪の結果も指摘されました。
職員が、
「もしこれが性被害だったらどうしよう」
「自分が聞いたことで大事件になったらどうしよう」
と身構えてしまう。
そうなれば、子どもに対して、
「大丈夫。安心して話していいよ」
という態度が取れなくなる。
結果として、被害がさらに埋もれてしまう。
制度設計の視点
磯谷弁護士の説明は率直でした。
DBSの部分は、不起訴の人を対象外とし、有罪判決を受けた人に絞るなど、「かなり手堅く」設計した。
一方、調査については、
「事業者の皆さん、頑張ってください」
という部分があり、緩やかで希望的な設計になっている。
制度に凸凹があるのは事実だ、と。
短期的には現場が対応せざるを得ない。
だから、最低限の知識を広げ、事業者団体などがバックアップする仕組みが必要になる。
そして長期的には、
司法面接を含め、専門的な調査と支援を行える機関を全国に整備していくことがゴールになる。
という話でした。
ここが、この法律の非常に大きな課題だと思います。
DBSは、基本的には「既に司法で確定した過去」を確認する仕組みです。
一方、
「いま、目の前で起きている疑い」を調べる仕組みではありません。
その違いを象徴するように、飛田氏はこう話しました。
「ジャニーさんだって有罪判決0件だったわけですよ、皆さん」(飛田氏)
仮にDBSが存在していたとしても、それだけでは止められなかった。
だからこそ、
1件の疑いをきちんと拾う。
必要な調査をする。
事実を明らかにする。
次の被害を防ぐ。
この部分がなければ、DBSだけ整備しても十分ではありません。
一方で、その役割をすべて小さな学校、保育園、塾、学童、放課後等デイサービスなどに背負わせるのも無理がある。
頑張る良い事業者ほど負荷で疲弊し、制度の穴をすり抜けようとする事業者だけが残る。
それでは本末転倒です。
だから必要なのは、
事業者に「もっと頑張れ」と言うことではなく、相談・初動・調査・ケアを支える社会的なインフラなのだと思います。
要点6|調査とケアは、必ずセットで
そしてもう一つ、強く問題提起されたのが、
心のケアが制度から抜けている
という点でした。
齋藤准教授が挙げたのは、日本で今まさに起きていることです。
被害が発覚してから、初期の聴取に至るまで、子どもが放置されてしまうことがある。
周囲の大人が、
「今話しかけたら、記憶を汚染してしまうのではないか」
と恐れ、誰も子どもの気持ちに触れられなくなってしまうからです。
児童相談所が関わるケースなら、その間をつなげられる場合もある。
しかし、第三者による加害では、必ずしもそうはいきません。
司法面接が終わったあと、裁判までの間にどのようなケアをしてよいのか。
それを判断できる心理職や児童精神科医も、まだ十分ではありません。
そもそも、
「どこに行けばケアを受けられるのか」
が分からない。
そのため、必要な支援にたどり着ける人自体が、ごく限られている。
この日、僕がいちばん腑に落ちた比喩が、飛田氏のこの言葉でした。
「子どもたちが自分たちの性被害について話をするときは、言ってみれば外科手術を受けるようなものなんです。とても上手なお医者さんに最新の方式で切ってもらったとしても、その後、縫った後のケアはどうしても必要なわけですよ」(飛田氏)
非常に分かりやすい比喩だと思います。
お腹にメスを入れる人は専門家でなければならない。
つまり、子どもへの詳細な聴取や調査を、十分な訓練を受けていない人が簡単に行うべきではない。
そして、手術が終わればそれで終わりではありません。
縫ったあとのケアが絶対に必要です。
調査をきちんとやると決めるなら、同時に心のケアまで用意しなければ意味がない。
中村氏の要望はシンプルでした。
カウンセリングが1回数万円かかるようでは、「身近な支援」とは言えない。国が費用を負担し、もっとアクセスしやすいものにしてほしい。
齋藤准教授も、警察の心理職やワンストップ支援センターへの助成など、利用できる制度自体は存在する一方、
誰かが情報を伝え、支援につながなければ利用できない
という現実を指摘します。
自分は悪いことをしたわけではない。
被害に遭った側なのに、自腹でケアを受け続けなければならない。
これは理不尽です。
事業者のみなさんが明日からできること
施行前に(~2026年12月25日)
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募集要項・採用フローについて、「特定の性犯罪の前科」に関する確認方法や説明内容を整理する
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就業規則の懲戒規定などを確認し、必要に応じて専門家と整備する
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第三者性のある相談窓口を用意する
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犯罪事実確認のオンライン手続きについて、担当者と社内フローを決める
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公表済みのガイドライン・横断指針・解説動画に目を通す
相談窓口について特に重要なのは、「窓口がある」だけで満足しないことです。
園内・校内の上司や同僚しか窓口がなければ、子どもも職員も声を上げられない可能性があります。
外部の弁護士や心理職、法人本部から一定程度独立した窓口など、当事者と利害関係の薄いルートを用意し、子ども・保護者・職員それぞれに周知しておく必要があります。
日常的な予防として
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職員全員でルールやガイドラインを「一緒に作る」
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施設内の死角を棚卸しする
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カメラを使う場合は、設置場所・閲覧権限・保存期間まで決める
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研修を一方通行型から、事例検討型へ変える
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相談窓口を継続的に周知する
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年齢に応じた定期面談やアンケートを実施する
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子どもの小さな変化を共有できる仕組みをつくる
疑いが生じたとき
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まず、子どもと当該職員の接触を断つなど、安全確保を最優先する
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子どもへの詳細な聞き取りを現場判断で何度も繰り返さない
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必要な聴取については、司法面接等の考え方を踏まえ、専門家への相談を検討する
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防犯カメラの映像、SNSやチャットなど、客観的な証拠を保全する
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他の子どもへの確認が必要な場合も、どのような方法で行うか専門家と検討する
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保護者、外部専門家、監督行政庁等との連携を始める
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子どもの心のケアの手配を、調査と同時に始める
重要なのは、
「自分たちだけで全部やろう」としないこと
だと思います。
この法律で最も重い場面は、まさに疑いが生じたあとです。
その瞬間に初めて専門家を探すのではなく、平時から「何か起きたら誰に相談するのか」を決めておく必要があります。
最後に
というわけで、本当に実のあるセミナーをつなっぐさん、ありがとうございました。
やらなきゃいけないことが分かると同時に、
「こ性暴法できたのは評価するけど、全然穴がある」
と登壇者全員が声をあげたことに意味があると思います。
僕の立場を表明しておくと、「こ性暴法が実行力を持つように事業者さんたちのサポートをAIをフル活用して行う。でも、こ性暴法はまだまだ不完全なので、穴を埋めるべく政策提言もする」です。
つなっぐさんはご登壇されたような有識者の方々と連帯しながら、今のこ性暴法の
・第三者相談窓口設置の費用は国が出そうよ問題
・司法面接を事業者がやれってそれ無理でしょ問題
・司法面接を専門家に頼む費用くらい国が出そうよ問題
・被害を受けた子どものトラウマケアの費用も国が出そうよ問題
などなどを解決していくべく、提言していきたいと思います。
法を守るように頑張りつつ、法をアップデートさせていくことは両立すると思っています。
というわけで、つなっぐさんに感謝とリスペクトを表しながら、閉めたいと思います。
レポートは以上です。
※本記事は、第13回つなっぐ公開講座のアーカイブ配信をもとに、筆者が内容を要約・整理したものです。発言の一部は読みやすさのため整理しています。正確な制度内容や発言については、主催者による資料・アーカイブ、および政府が公表する最新のガイドライン等をご確認ください。