【献本御礼】書評「妊活バイブル〜晩婚・少子化時代に生きる女のライフプランニング〜」は、未婚の男性こそ読もう
妊活といっても、生むためにとにかく夫婦生活に勤しむ、ということでは全くない。念のため(笑
講談社
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晩婚化が進んだ社会において「何となく過ごしていれば子どもに恵まれる」ということが難しくなりつつある今、「意志を持って」子どもを産むということに向きあうことを提唱しているのが本書。
女性向けに書かれた本書だが、むしろ男性こそ、読むべき本だと感じた。
我々は学校教育においても、プライベートにおいても、「如何に産まない(妊娠しない)ようにするか」は学んでいても、「如何に産みたい時に産むか」は学んできていない。
そんなの簡単じゃないか、健全な夫婦生活さえあれば、と考える男性も多かろうが、さにあらず。
女性の卵子は年を取るごとに、健康な妊娠まで至る確率は少なくなる。昨今は晩婚化が進んだことによって初婚年齢も上がっている。(現在25〜29歳の女性の約6割が独身。)
健康に産みやすい時期の一つの区切りは35歳。女性は男性が考えないタイムリミットを意識して、貴方と接しているのだ。だとしたら、彼女の貴重な時間を、曖昧な態度と共に浪費するのは酷というものだろう。男性も真剣に、子どもを持つ、ということを、若いうちから脳内スパーリングしておいた方が良い。
お勧めは、幸福な家族を築いている友人達の話を聞かせてもらうことだ。男性は家族について語ること、家族との幸福な日々について語ることを、照れて躊躇する人は多い。当然だろう、我々は公と私を比較的厳密に分ける文化圏に属しているから。
ただ、そこは照れる友人や先輩に一歩踏み込んで聞いてみよう。そうすると、徐々に成功イメージが持てるようになっていく。(結果として子どもを持たないのが幸福、という結論に辿り着いても、それは人それぞれ。その結果をシェアできるパートナーを選べば良い。)
就活ではあんなに必死になって自己分析するのに、人生最大のイベントである結婚や出産について、我々男性はあまりにも無防備だ。
本書はそのことについて、我々に考える良ききっかけを与えてくれることになるだろう。
蛇足だが、本書では「結婚したいけど良い男がいない」と思っている若い女性にも、チクリと現実を示している。「希望する良い男(結婚相手)の年収は?」という質問に「600万円以上」と答える女性は多いそうだが、現実には年収600万円以上の独身男性は5.7%しかいないのだ。そりゃ結婚もしづらくなる、と。女性も働き、二人で子育てを分担し、二人で支えあって生きていく時代に、結婚も子育ても、そして妊娠のあり方さえ、変わろうとしている。
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