駒崎 弘樹 公式ブログ ライフ・子育て

30代最後の歳になってしまった今、思うこと

 39歳になりました。

 たくさんのおめでとうメッセージをありがとうございます。個別でメッセージをお返しすることが叶わず、この記事を親しき方々へのメッセージの返礼とさせてください。

 

【38歳でできたこととお礼】

・「時短クリニック」を立ち上げた

 子育てしてる女医さんが働きにくい環境をどうにかしたいと、渋谷区初台に「時短クリニック」のコンセプトでマーガレットこどもクリニック( https://margaret-kodomo.jp/ )を2017年10月に立ち上げました。

 初めての小児科立ち上げだったので、苦労も多く、「絶対成り立たない」と医療関係者にアドバイス頂きましたが、初年度から黒字化できました。

 右往左往していた我々を応援してくださった心あるドクター( 久住 英二 (Eiji Kusumi)小坂 和輝 (Kosaka Kazuki) , 近藤 太郎 (Kondo Taro))や行政関係者の皆さんに心から感謝です。何よりリスクをとって院長を引き受けてくれた 田中 純子 (Junko Tanaka)先生と、無から有を生み出す苦労に耐えてくれたクリニックスタッフの仲間達( 森山 智景 (Chikage Moriyama) )に感謝。

・医ケア児のための政策提言活動を頑張りました

 医ケア児の「どこにも預かってもらえない」問題を解消するために、障害サービス報酬改定のロビイングを頑張りました。制度づくりまではいけましたが、中身が十分なものではなく、敗北しました。

 共に頑張った関係者の皆さん( 矢部 弘司 (Koji Yabe)戸枝 陽基 (Hiromoto Toeda)石川 廉 (Len Ishikawa) )をがっかりさせてしまって、申し訳なかったです。

 代わりと言っては何ですが、特別支援学校への看護師配置、東京都においては日本初の「医ケア児用スクールバス」が実現しました。 栗林 のり子 (Kuribayashi Noriko)都議を始めとした心ある都議さんと都知事と都庁スタッフが頑張ってくれたお陰です。

・東京都受動喫煙防止条例成立のために頑張りました

 東京都の受動喫煙防止条例の制定のために社会運動を繰り広げました。国の受動喫煙防止法は骨抜きで完膚なきまでの敗北でしたが、都の条例は満足いく水準のものができました。一緒に戦ってくれた 中室先生をはじめとした有識者/インフルエンサーの皆さん( Nakamuro Shirota Makiko宋 美玄 (Mihyon Song)Yusuke TsugawaDoga Makiura )、パパママ( 天野 タエ (Tae Amano)Yuki Kanazawa )、都議さんたち( 岡本 光樹 (Koki Okamoto)鈴木邦和(東京都議会議員 / 武蔵野市)音喜多 駿 (Shun Otokita) )に心からの感謝です。

・「保育ソーシャルワーカー」を配置しました

 児童虐待やマルトリートメントの予防的介入のために、「保育ソーシャルワーカー」( 鈴木 素麗香 (Morika Suzuki) )を配置しました。学校にはスクールソーシャルワーカー(SSW)が配置されていますが、就学前にはソーシャルワーカーの配置がなく、子育て世帯が課題を抱えた際に伴走できるアクターは非常に少ない現状があります。

 そこでフローレンスでは、小学校区に1人(全国で約2万人)、保育ソーシャルワーカーを置くことを提案しています。

 提案するならまずは実践、ということで、何の補助もありませんが、フローレンスで保育ソーシャルワーカーを雇用し、ケースを積み重ねています。全国小規模保育協議会でケース会議も行っています。

 道なき道を進んでくれている現場の保育SW、全国小規模保育協議会の皆さん( 伊藤保子友沢 ゆみ子 (Yumiko Tomozawa)中村優子Hisako Aoyagi上野 公嗣 (Koji Ueno)宮村 柚衣 (Yui Miyamura) )に、心から感謝です。

・「こども宅食」で450世帯の子ども達にアウトリーチできました

 見えない貧困に対し、出張っていく福祉のあり方を提起したいと思って立ち上げた「こども宅食」。本当に多くの皆さんのご支援のお陰でしっかりと回り始めています。

 自分としての挑戦は、「みんなでやる」モデルだったということ。これまではフローレンスがうりゃーって力技でモデルを作ってきて、内輪のコミュニケーションで良かったのが、「こども宅食」はコレクティブインパクトという異なるセクターにいるプレーヤーが力を合わせるスタイル。

 全然文化もバックグラウンドも違う、自治体や企業、NPO達と一個ずつ積み上げていくスタイルで、自分達だけでやるよりよっぽど大変でした。

 けれど、その分、自分たちでは決してできないことができました。一緒に道なきところに道を作っていってくれた仲間たち( 成澤 廣修 (Hironobu Narisawa)渡辺 由美子 (Yumiko Watanabe)鴨崎 貴泰 (Yoshihiro Kamozaki)藤沢 烈 (Retz Fujisawa)Natsuki Shinobori Yamaguchi河合 秀治 (Shuji Kawai)山崎 岳 (Gaku Yamazaki)今井 峻介 (Shunsuke Imai)菊川 恵 (Megumi Kikukawa)出川千恵Aya NomurakamiMari Aizono Goto )のお陰です。

 

・「ロレアル・ユネスコ女性科学者 日本特別賞」を頂きました

 僕は女性でも科学者でもないのですが、この賞は「2010年に創設され、科学をはじめ教育の分野への夢と希望を多くの人々に与えるとともに、社会的発信力があり、次世代のロールモデルとなる個人または団体を表彰」するものということで、大変栄誉あるアワードです。

 メディアや講演などを通しての発信やロビイングの実績などを評価していただきました。ありがとうございました。

 http://news.nihon-loreal.jp/csr/fwis/ceremony2018.php

 

【39歳でしたいこととお願い】

・医療業界の「変なルール」をアップデートしたい

 クリニックを経営し始めてから、いろんな変なルールがいっぱいあることに気づきました。(オンラインでの管理もできるのに)院長は常勤じゃないとダメだとか、(専門性もないのに)福祉施設をやったりする際、委託しちゃダメだとか。(付帯業務委託禁止規定)

 はたまたアフターピルをオンラインで処方することがグレー扱いされていたり、そもそもピルが薬局で変えないのはおかしいし。

 唯一のワクチンで防げるがんである子宮頸がんを予防する、HPVワクチンの積極勧奨が止まっているのもおかしい。

 こういういろんなおかしいことを、医療関係者の方々や関心をお持ちの方がたと共に一個ずつ変えていけたら、と思っていますので、お力お貸しください。

・認可園で医療的ケア児を預かるモデルをつくりたい

 障害児保育園ヘレンで医療的ケア児をお預かりするモデルを生み出しましたが、全国の医療的ケア児を支えるためには、「普通の認可保育園で医ケア児が当たり前に預かれる」状況にしていかなければなりません。

 そこで、認可園なんだけど医ケア児対応、という医ケア対応機能がインクルードされたモデルをどこかの自治体で実現できたら、と。

 これは単に認可園でそのまま医ケア児を預かる、という簡単な話ではなくて、入園審査の仕組みや、看護師や必要スタッフを置く補助の仕組み等、既存の認可園スキームとは別個のルールと補助が必要になってきます。

 この辺りを気合いの入った自治体と事例を作って、それを他の自治体に真似してもらうことで国策にも繋げていけたら、と。

 気合いの入った自治体の方々、地方議員の方々、応援ください。

・保育ソーシャルワーカーを制度化したい

 今はフローレンスが何の補助ももらわずに設置している保育ソーシャルワーカー。置いてみたら、本当に有用で、これまで突っ込めなかった家庭の困りごとや、支えきれなかった重たい事情も、丁寧に寄り添っていくことができています。

 これを他の園でもできるようになってもらいたい。そのためには、保育ソーシャルワーカーを置ける補助制度を作ってもらわないといけません。

 東京都あたりにモデル事業を作ってもらいたいので、東京都さん、都議さん、お力お貸しください。

・こども宅食を他の地域にも広げたい

 文京区で成果を出しつつあるこども宅食を、他の地域にも展開していけたら、と思います。フローレンスがハンズオンでやる、というよりは、地元の団体さんがリーダーシップを取って立ち上げていくのをサポートしていく形をとって行きたいと思います。

 それぞれの地域に合った、こども宅食の形があると思うので、そういう地域モデルを一緒に創っていけたら、と思います。

 こども宅食やってみたい!と思う団体や自治体の方は、お声がけいただければ、と思います。

・仕事の比重を下げ、妻のサポートをしたい

 妻が長年勤めた公務員を辞めて独立したので、色々と仕事面で大変になることもあり、今でも家事育児はかなりやっている方ですが、さらにその比重を高めたいと思っています。

 よって、今以上に夜のお誘いはお断りすることが多くなろうかと思いますが、ご理解下さいませ。(ただし、リモート飲みは行けます!)

 あと講演とかはほぼ全てお断りしていきますので、薄情扱いしないで頂けると嬉しいですw

 30代最後の歳も、愛する皆さんとともに歩んでいけたら、と思います。

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