DBS有識者会議報告書が公表!!日本版DBS「塾や習い事の事実上の義務化」実現へ!
ありがとう!署名協力者のみなさん。
ありがとう!小倉大臣。
ありがとう!こども家庭庁!
本日開催された日本版DBSについて議論する会議「こども関連業務従事者の性犯罪歴等確認の仕組みに関する有識者会議」にとりまとめ報告書(案)が提出されました。
「こども関連業務従事者の性犯罪歴等確認の仕組みに関する有識者会議」 報告書(案)
日本版DBSと言えば、今月1日、フローレンスでは「日本版DBSの対象を子どもと関わる仕事すべて」とすることを求める8万筆以上もの署名を小倉大臣へ提出しました。
https://note.com/komazaki/n/n4ef20c53ba32
そしてついに、本日出た報告書の中に、以下の内容が入りました!!(報告書p.6)
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こどもに対する教育、保育等を提供する事業者のうち、学校や児童福祉施設等の設置者等以外のものについても、できるだけ広く対象に含めることとして規制をかけることが適当であるが、これらの事業については、事業者の範囲が不明確であったり、監督や制裁の仕組みが必ずしも整っていない
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そのような業規制が及ばないような分野の事業者についても制度の対象に含めることができるようにするためには認定制を設けることが適当である。
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認定を受けた事業者はそのことが利用者に分かるよう、国が公表することとし、また、事業者が表示することができることとすることが考えられる。
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その場合、利用者に対して本件確認の仕組みや公表・表示について十分に周知することにより、こどもにとって安全な選択をするように促すことが重要
小倉大臣に署名をお渡ししたときに、「塾や習い事事業者に対しても、実質義務化したい」と力強い言葉をいただきましたが、しっかり報告書に実質義務化の方法が記載されていました!
「国が公表」すれば、DBS認定されていない塾や習い事は「危ない事業者だ」という印象を利用者に与えることになります。一定規模の団体であれば、ほぼほぼ認定申請することが想定されます。よって、事実上、申請しないことは考えづらくなるので、実質的な義務化が実現されることになるでしょう。
「こどもに関する仕事の全て」までは行きませんでしたが、中心となる塾や習い事を単なる任意の手あげ制ではなく、実質義務化にまで持っていけたことは、本当に大きな成果でした。
小倉大臣、こども家庭庁のみなさん、最大限頑張っていただき、本当にありがとうございましたっ!!!
【今後の課題】
しかし、もちろん課題も残ります。
事業者の範囲に、児童発達支援事業や放課後デイサービス等の通所施設が含まれているか定かではないこと。居宅介護等が対象外なこと。学習支援やこども食堂等が対象外であること。
また対象スタッフの範囲にボランティア等が含まれていないこと。犯罪の範囲については前科のみであること等「狭い」ことが挙げられます。
今後は、障害児の通所施設や、学習支援・こども食堂など、範囲拡大を行う必要があります。また職員だけでなく、ボランティアスタッフも含めたDBSチェックが必要です。
さらに前科だけでなく、前歴や行政処分、条例違反も対象にすることなどが必要です。
とはいえ、まずは、こどもたちを守るために、一刻も早く日本版DBSをスタートさせることが大事です。遅れれば遅れるほど、犠牲になる子どもたちは増えてしまうので。
そういった意味で、及第点を超えられそうなところまで持っていけたのは、署名をしてくださったみなさん、署名を拡散してくださった皆さんのおかげです。
【これからの動き】
今後、特に対象とする事業者・職員の範囲、犯罪歴の範囲については検討を続け、漏れなく網がかかるように、不断の見直しをしていく必要があります。参考にしたイギリスのDBS制度も始めから完璧だったわけではなく、小さく生んで、見直しが繰り返され、今の大きな制度になっています。
日本版DBSが、より多くの子どもたちを守ることができる制度になるよう、フローレンスは継続的に注視、提言していきます!なんと言っても、これから秋の臨時国会で法案を通さないといけないので、まだまだ油断はできません。
政策を創ったり変えたり、というのは社会インパクトは非常に大きいのですが、フローレンスへの経済的なリターンがあるわけではありません。継続的な政策提言・政策実現のためにも、フローレンスの政策提言チームが活動を継続できるよう、みなさんからの寄付が必要です。
これからも、フローレンスと共に、こどもを守る仕組みを創っていきましょう!
制度や政策を変える活動を応援したい方はぜひ、フローレンスのマンスリーサポーターになってください!
よろしくお願いします!
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